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     (社長の毒言)

           

           20115月31日 ホリエモンは実刑になったけれど…

   私の親しい友人でホリエモンの親友がいる。

   毎年5月に彼が主催するゴルフ大会にホリエモンも来る予定であったが、

今年は参加しなかった。

それは収監の準備で忙しいということらしい。

2年後は必ず参加するとの連絡があったとのことである。

   彼が言うには「ホリエモンは少しはしゃぎすぎたから睨まれた」と

      言っていた。

   私もまだ面識がないから来たときには、ぜひ会ってみたいものだ。

   以下ホリエモンについての記事です。

          

 

 

 

   鈴木邦氏の記事

   5月23日(月)は、ロフトプラスワンにホリエモン

       (堀江貴文さん)が出る。 - 

という「予定」になっている。でも、果たして出れるのか。

ロフトのスケジュール表では、「棄却された。。。(仮)」となっている。

タイトルは仮題だが、堀江さんの出演も(仮)だ。

それに、「ホリエモン・トークライブSESSION 最終回!?」と

思わせぶりに書いている。

 

   だって、堀江さんはライブドア事件で異議申し立てが棄却され、

懲役2年6月の実刑が確定した。いつ収監されるか分からない。

5月23日前に収監されるかもしれない。

あるいは、わざと、その日にぶつけて収監されるかもしれない。

 

   だから、ギリギリまで不安だった。ホリエモンのいない

「ホリエモン・トークライブ」になるかもしれない。

収監前に会いたいと思ったし、僕も当日はロフトに早目に駆けつけた。

しかし、大丈夫かな。堀江さんは、いるのかな? 

と不安だった。そんな不安を抱えた人が多かったのだろう。

ロフトは超満員だ。中は立錐の余地もない。7時開始で、1時間前なのに、

ギュウギュウ詰めだ。

控え室に行ったら、もう堀江さんは来ていた。

「やあ、鈴木さん。『アエラ』ではありがとうございました」と言われた。

『アエラ』(5月23日号)で、『ホリエモンの宇宙論』(講談社)を

書評したからだ。

これは実にいい本だった。宇宙への限りない夢を語っている。

             

   この書評を頼まれた時は、堀江さんの「棄却」の前だった。

この『アエラ』が出たのは5月16日(月)だ。

「これだって、間に合わないかもしれないと思いましたよ」と僕は言った。

それに、「今日(5月23日)は、絶対に危ないと思いました。

この日にぶつけて、収監されるのでは? と思いましたよ」と言った。

でも堀江さんは落ちついている。

 

   「皆そんな心配してたんですか。そんなことはありえませんよ。

もう1カ月以上は大丈夫でしょう。

5月、6月の予定も入ってるし」と言う。

 

   「向こうは嬉しくてたまらないでしょう。"堀江を実刑にした"と。

喜びを抑えるのに大変でしょう。だから急ぎませんよ。

特捜部とは違うんだから。ロフトの日にぶつけてマスコミを喜ばそうなんて、

考えませんよ」

 

   そうなのかと思った。余裕があると思った。この日は司会が吉田豪さんで、

第1部は田原総一朗さんがゲスト。田原さんは盛んに「これは冤罪だ。

なぜ敗れたのか」と聞いていた。第2部は上杉隆さんがゲスト。

そして、途中から、北野誠さんと僕も加わった。

          

   堀江さんは懲役2年6月の刑が確定したとき、「中でしっかり読書します。

2千冊は読めるでしょう」と言っていた。新聞に出ていた。

これは凄いと思った。収監前に、こんなコメントをする人はいない。

やはり、ただ者ではない、と思った。その話をしたら、

「あっ、あれは撤回します」と簡単に言われた。

「懲役だから、中で労働があります。だから、とても

2千冊は読めないですね」と。でも、やれるとこまで挑戦してほしい。

出てきたら、ぜひ『ホリエモンの読書術』を出してほしい。

 

   ロフトでは、司会者も他のゲストも、心配してる。というよりも、

「中は大変ですよ」と不安を煽る。ホリエモンがホラレモンに

なるんじゃないかと下品な事を言う人もいる。

ムッとすると思ったら、全く気にしていない。

「そんな心配は全くないですね。雑居でなく、独居ですから」。

重要人物や、思想的影響力のある人は、皆、独房だ。雑居だと、

新しく入る人もいるが、出る人もいる。その人間を使って、

外と秘密の連絡をされては困る。

同房のものが思想的に感化されて、獄中闘争をやったら困る。

…といろいろ考えるからだ。

          

   田原さんは、「初めから、冤罪だと思っていた」と言う。

「ライブドア事件は、部下がやって、その部下は金を取った。

むしろ堀江さんは被害者だ。そんな部下を持った『社長としての責任』は

あるかもしれないが、でも過去の大企業の事件を見ても皆、

不起訴か執行猶予だ」と言う。

「憎まれっ子」の堀江さんだから、実刑になった。それに、

堀江さんは徹底的に闘ったからだ。

メディアに出て、検察批判をしたし、本も何冊も出している。

もし、類似の事件で、大企業の社長だったら…。

そして、社長が徹底的に謝罪し、「どんな刑にでも服します」と

恭順の意を表し、他は一切口をつぐんでいたら…。

多分、起訴もされない。されたとしても執行猶予だ。

実際、今まではそういう例が多い。

 

   それなのに堀江氏は闘った。「冤罪だ!」「無罪だ!」と

声を大にして言った。

検察を批判した。それで検察はムッとなって、実刑にした。

どうも、そんな感じがする。謝り、おとなしくしてたら執行猶予で、

声を大にして検察批判をしたら実刑だ。個人的感情で動いているのは

検察の方だ。

        

   田原さんや我々はそう言ったが、堀江さんは余り気にしてないようだ。

収監を前にしてるのに、余裕がある。自分の置かれた立場を、

客観的に見ている。

「日本には明文化された法とは別に、コモン・ローがあって、

それで僕は捕まったようです」と言う。たとえば、会社の社長なら、

背広を着て、ネクタイをするのは当たり前だ。

「そんなことは誰に言われなくても分かるだろう。

それが分からないのか」となる。テレビの討論番組にTシャツで出たら、

「なんだ、下着で出るなんて!」と他の出演者に怒鳴られていた。

ビジネスのやり方にしても、メディアの出演にしても、

そんなことが多かった。

 

   僕はロフトなどで何回か対談したが、会うと、礼儀正しいし、

爽やかな人だ。とても頭がいいし、現状の分析も鋭い。

未来への夢も真面目に語る。これは、『ホリエモンの宇宙論』を

読んだ時も感じた。

今時、<夢を語る>というのは、かなり勇気がいる。だって、

世の中の現象や人や、あらゆることを批判、罵倒し、

斜に構えて語ることが、インテリの証明のように思われている。

明るく、将来の夢を語るなんて人は余りいない。そんなことを言うと

「軽薄だ!」「能天気だ!」と馬鹿にされかねない。だから、

未来についても暗く、否定的に語る。それが、「深く、よく考えている」

ことの証明のように思われている。

   

   そんな中で、堀江氏は少年の頃からの夢を持ち続け、素直に夢を語る。

これは驚きだったし、勇気のいることだと思った。

実際に、SNSという会社のファウンダーとして、

集まった仲間たちとともに衛星打ち上げ用ロケットを開発している。

これから収監されるが、2年半後、出所時にはロケットを

打ち上げてもらいたい、と言う。

 

   堀江氏の夢は、ビジネスにも直結した夢だ。

衛星を打ち上げて、通信、放送。地球や気象の観測…などしか

僕らは思い及ばないが、違うという。

宇宙実験や宇宙観光旅行への夢のビジネスが膨らむ。

無重力の中での半導体チップの製造など、産業に役立つという。

又、宇宙で新しい医薬品や新材料を作ることもできるだろう、という。

今まで治らなかった病気も治り、新しい薬品も開発される可能性があるのだ。

 

   さらに僕らにとって興味深いのは、宇宙観光旅行だ。

宇宙ホテルも出来る。有人宇宙船を打ち上げ、それを大量生産して

コストを下げていくと、「宇宙に数百万円で行くというのもあながち

荒唐無稽ではないだろう」と言う。

        

   これはいい。僕らも行ってみたい。でも、宇宙に行くには、

宇宙飛行士のように強い肉体を持った人間が厳しい訓練を受ける

必要があるのか。

 

   「じゃ、僕らじゃダメなのか」と、ロフトで田原さんが聞いていた。

堀江氏は、すかさず答えていた。「いや、田原さんでも大丈夫です。

ジェットコースターに乗れる体力があれば、誰でも行けます」。

じゃ、僕だって行ける。77才の田原さんだって行ける。

「じゃ、まずジェットコースターに乗って訓練しなくっちゃ」と

田原さんは言っていた。田原さんは、ジェットコースターも

乗ったことがないようだ。でも、朝生では獰猛な論客たちを捌いて、

激論を進めている。「猛獣使い」と言われている。その体力と気力が

あれば大丈夫だろう。

 

   宇宙飛行士の中には、宇宙で神を見て、宣教師になった人もいる。

僕らも、神を見るかもしれない。大いなる夢だ。

人間がどう変わるか、見てみたい。そんな夢をかなえてくれるのが

堀江氏だ。

それなのに、もうすぐ収監だ。残念だ。早く戻ってきて、

夢の続きに取り組み、夢を実現してほしい。

       

              (鈴木邦夫氏)

 

 

            2011530日  杏林大学名誉教授・田久保忠衛 
                                 不当に低い制服 の地位是正せよ

   

   東日本の大災害に温かい心で援助の手を差し伸べたのは

同盟国アメリカでした。

   日米同盟が生かされたのです。

   日本が集団的自衛権の行使の決断をしえなかったこれまでの

      政権をあざ笑うように、

   天災が奇しくも、集団的自衛権の行使をさせたのでした。

   これからの日本政府は、何の躊躇もなく集団的自衛権を

      行使すべきとなるでしょう。

   欠陥憲法が改正されるまでは、現憲法を解釈の変更で

      乗り切る以外にないのです。

   そこが国民の生命財産を守る義務がある政府のやるべきこと

      なのです。

   自分の防衛は自分でしなければ、だれも助けに来てくれない

       ことは明白です。

   自分のことは自分が守るから、手助けしてくれというので

      あれば、同盟国、米国が手助けに来てくれるが、

      あくまで主体は日本人なのです。

そのことを肝に銘じて、防衛問題に取り組まなければ

ならないのです。

お花畑平和主義は通用しません。

真摯に反省してこの国の再興に全エネルギーを

つぎ込みたいものです。

 

 

【正論】

   ◆米国は同盟の模範演技を見せた

 

   同盟関係はこうあるべきだとの模範演技を米国は示してくれた。

誰が命名したか知らないが、「トモダチ作戦」や米兵の

ワッペン 「友」は 泣かせるではないか。

 

   海の軍事力の象徴である原子力空母「ロナルド・レーガン」や

駆逐艦などが行動を起こしたのは東日本大震災の発生した2日後、

自衛隊と呼応して捜索活動、人員、物資の輸送に奮闘してくれた。

沖縄の海兵隊が使用不能となった仙台空港をあっという間に

修復し、 三陸沿岸の孤立した場所に生活物資を運ぶ様子を

われわれは目にした。

原発事故対策では、福島第1原子力発電所内部の映像を

無人偵察機によって 撮影、原子炉に注入する真水も運搬船2隻で

供給し、 「化学・生物兵器事態対応部隊」(CBIRF)が

活動する。

     

   オバマ米大統領が「日米の友情と同盟は揺るぎない」との

      声明を出したのは、 事件発生の5時間20分後だった。

      一段落した後の4月17日に、クリントン米国務長官は

      日本側関係者と会って、「日米の非常に強 い絆を 示すために

      来た」と述べたが、それよりも、宮中のお茶の会に出向いた

同長官が御所の玄関先で出迎えられた天皇、皇后両陛下に

気付いて感激し、いかにも嬉しいといった表情を示した

場面は忘れられない。

米議 会、 それに米国各地で開かれたチャリティなど、

米国民が示してくれた善意には 頭が下がった。

     

   ◆災害に「集団的自衛権行使」

 

   日米関係の法的紐帯は日米安全保障条約である。核心は、

いずれかの一方に対する軍事攻撃(第5条)にいかに

対処するかだろう。

両国とも冷厳な国益の計算に基づいた政略結婚であって、

軽はずみな 恋愛結婚であるはずはない。

ただ、政略結婚を支える信頼関係は同盟 を盤石にするために

不可欠だと思う。

日本が直面した大災害を「共通の敵」と 見なし、米国は国を

挙げて「集団的自衛権」を行使してくれたと考えたい。

 

   日英同盟には、帝政ロシアの南下政策を阻止しようとの

   冷静な計算が 双方にあった。

   陸奥宗光は同盟成立の6年前に、「英国は人の憂いを憂いて、

これを助けんとするドン・キホーテにはあらず、同盟によりて

日本の 安全を保すると同時に、英国もまたその安全を

保するの担保を日英同盟 より得ざるべからず。

もしこの担保を与うる能わずとせんや、英国は決して

同盟の与国にあらざるなり」と述べている。

     

   当時の英国は、二次にわたるボーア戦争、ドイツとの対立、

   ベネズエラを めぐる米国との緊張の下で、ロシアの南下が

   中国における自国の権益を

犯すのではないか、と恐れていた。

 

 日英同盟は両国の必要性があって結ばれたものだが、

 日本側は日露戦争で勝利を得た後にもどれだけ同盟を尊重し、

 英国の信用を得ようと努 力したか。

だが、国際情勢は日英両国にとり次第にロシアを

「共通の敵」としなくなり、

日米関係は対立の方向を辿ってしまった。

同盟はワシントン会議で19年の 歴史を終える。

後の日本はさらに米英両国と対立、結局、先の大戦の結末を

迎えてしまった。

     

   ◆民主党政権は同盟に定見なし

 

   日米同盟は、朝鮮半島、中国、ロシアなどユーラシア大陸を

   展望すると、

まだ若い。が、これからどうするかになると、日本の新聞の

論調は、 「この試練は、日米同盟をより強固にする機会でもある」、

「日米協力の成果を同盟の一層の強化につなげる道筋を

つけてほしい」と いった、いい加減な内容から一歩も出ていない。

 

   民主党政権は日米同盟について定見を持っていないと断言する。

同党の小沢一郎、鳩山由紀夫両氏はついこの間まで日米中3カ国は

正三角形の関係にすべきだと言っていた。小沢氏の主導で、

日本の海上自衛隊はインド洋の給油活動を止めて、完全に

引き揚げてしまった。

鳩山氏は普天間飛行場の移設先を「県外または国外」と口走り、

日米関係を台無しにした。菅直人首相はその時の「副総理」

だったはずだ。

自民党も罪は深い。集団的自衛権行使実現の一歩手前まで

行きながら、

決断できなかったのは、麻生太郎首相だった。

    

   日米関係の強化には、日本からの信頼関係強化の努力が必要で、

それには国柄を変えるほかない。今回の災害をめぐる識者の

諸発言の中で、

ハッと思ったのは、台湾の李登輝元総統による

「首相がリーダーシップを

発揮するには、自衛隊の統合幕僚長と官房長官を従え、

ヘリコプターから

降りて災害地を一つ一つ見回るべきだ」との発言だ。

制服と背広のトップを国民から選ばれた指導者が統率するという、

民主主義国におけるシビリアン・コントロールの基本の型だ。

戦後の政治家が当然のこととしていた制服の現在の地位は、

他の民主主義国に比べて不当に低い。この是正こそが

新しい日米関係の 第一歩ではないか。

 

   「強い日本」と「強い米国」の不変の同盟が世界の平和と

   安定に役立つ。

これこそ、アーミテージ元米国務副長官ら共和、民主両党の

論客が11年前の 報告の中で行った提言である。

(たくぼ ただえ)

 

 

 

          20115月 27日 別府育郎 震災で今一番怖いこと

医師から見た震災について書いてあるが、医師とても

震災の影響は計り知れない。

病院が被災して、診療することができなくなった病院もあるし、

病院自体が被災したために亡くなられた患者もいると聞く。

また被災後避難所で診察を続けている医師もいるようだ。

こんな時は心の支えとして医師がいることはどんなに心強いことだろう。

医師は病院があるなしにかかわらず、住民のそばにいることがいかに

大切かがわかる。

医師本来の姿として尊敬されるのは医療をしてくれるという

心の支えこそ大事なのだ。

患者から離れた医師は医師として尊敬の対象ではない。

このことは大変重要なことなのです。

 

 

【一筆多論】

   「止まない雨はない。明けない夜はない。TVではそう言っていますが、

地震、津波、原発の三重苦に見舞われた当地は、土砂降りの真っ暗闇です」

 

   福島県相馬市の医師、米村浩幸さんは、大震災から1カ月が経過したころ、

友人、知人に出したメールにこう書いた。その状況は今も変わらない。

 

   3月11日、米村さんは市内の医院で診察中だった。

激しい揺れにカルテや薬剤が散乱した。

幸い家族や建物に被害はなかったが、通信が遮断され、

病院から数キロしか離れていない市内の海沿いが壊滅的に

被災したことは分からなかった。

 

   翌日から、市内の医師仲間とチームを組み、避難所の巡回診療を始めた。

あらためて見る惨状はすさまじかったが、それでも次第に、

前を向けるはずだった。だが、福島第1原発の暴走がそれを許さなかった。

 

   相馬市は、警戒区域にも計画的避難区域にも指定されていない。

だが南相馬市など、近接する地区への避難指示に動揺するなという方が

無理な話だ。

     

   津波に海を奪われた漁師。田畑を奪われた農家の人々。

「復旧・復興に力を尽くそうにも、本当に報われる日がくるのか。

原発や風評被害が気持ちの足かせとなり、なかなか前を向かせてくれない」。

米村さんは町の空気をそう感じている。

 

   震災から1カ月を経たころ、被災地を歩いた。

陸前高田では360度の視野で、津波の傷痕のあまりの広さに

立ちつくした。

気仙沼では、打ち上げられた漁船のリアルな大きさにたじろいだ。

仙台から相馬に至る陸路では、被災地ばかりが車窓に続く時間の長さに

被害の大きさを感じた。

 

   広大であるだけ、その表情も一様ではなかった。

 

   ある避難所では年配の男性がこう話した。「揺れも津波も恐ろしかった。

直後のひもじさ、寒さもつらかった。それが今は、支援で

3食温かい食事が出る。

いい若い者が何もせずに食事を待っている。

将来のことを考えると、これが今、一番怖い」

      

   14日付のコラムで、自ら被災しながら避難所で豆を挽(ひ)き、

被災者にコーヒーを出し続ける喫茶店主の話を書いた。

米村さんに診療を休ませなかったのも、医師としての使命感や

矜持(きょうじ)であったのだろう。

 

   各地から毎日のように、頑張る被災者のニュースが届く。

前向きな彼ら彼女らの姿には、こちらの方が励まされる。

その一方で、さまざまな理由で明日への一歩を踏み出せないでいる人も

数多くいる。

 

   震災直後に現地入りした記者は、被災者に「この現実を伝えてくれ」と

言われ、「いったい何を伝えたらいいのか分からないくらいの惨状に

圧倒された」と書いた。

当然だ。約2万4千人の死者・行方不明者の悲しみを想像するだけで、

押しつぶされそうになる。

何が、できるのだろう。

専門家は皆、「頑張れ、と言ってはいけない」という。

頑張れる環境づくりに腐心しつつ、それでも小さな声で

「頑張れ」と言い続けるしかないのではないか。(論説委員)

    ( 別府育郎氏)

 

 

 

           2011525日 福島みずほ症候群

   福島みずほ症候群とはよく言ったものだ。

   福島氏に限らず日本の政治家は大なり小なりこの傾向がある。

   すなわち目先の結果ばかりを追い求めているということだ。

   選挙に勝つためには長いスパンで物事を考えていては

生き残れないというところだろうか?

   国民の政治レベルの問題にもなるが、結果を享受するのは国民なのだから、

どちらにしても、国民が選ぶことになるのです。

しかし政治家は政治で飯を食っている政治の専門家なのだから、

先のことが見えないわけがない。

わかっていて国民を誘導することは騙しになるのです。

騙しの専門家、うそつきの専門家にならない政治家を

しっかり見ていかなければならないのです。

 

 

池田信夫 プロフィール

 

経済学者。上武大学経営情報学部教授、SBI大学院大学客員教授。

著書に、「使える経済書100 (『資本論』から『ブラック・スワン』まで)

 (生活人新書)」など多数。

 

 

首相の「要請」で浜岡原発が停止されてから、各地で原発停止の

住民運動が広がっている。

それは当然だろう。地震確率0.0%の福島第一原発で事故が起こったのだから、

地震のリスクを基準にすれば日本のすべての原発が危険だ。

 

この問題で一貫して明快な主張をしているのは、社民党の

福島みずほ党首である。

彼女は以前から浜岡の停止を求めており、今度はさらに進んで

「命を大事にするために、すべての原発を即刻止めるべきだ」と

主張している。

その通りである。

もっと一貫して、命を大事にするために、すべての自動車と

飛行機の禁止を求めてはどうだろうか。

           

彼女に代表される「絶対安全」を求めるヒステリーは、

日本社会の病である。

これは彼女が派遣労働の禁止を求めていることと無関係ではない。

どちらも目先の不快な現象をなくすことだけを求め、

その結果を気にしない。原発を止めることによる「安心」の

メリットはわかりやすいが、それによって電気代の値上げや

成長率の低下が起こるのは先のことなので、因果関係がよくわからない。

夏になって電力が足りなくなったら、また「政府の失策だ」とか

何とか攻撃すればいいのだ。

 

このように短期的なメリットがわかりやすく長期的なコストが

わかりにくいとき、前者だけを追求して後者は他人(あるいは政府)に

負担させるモラルハザードは、福島氏に固有ではない。

北尾吉孝氏も指摘するように、東電のような地域独占企業が

"too big to fail"を当てにして原発事故のようなtail riskを取るのは、

このような非対称的な利得構造のゲームでは合理的なのだ。

         

自民党政権も、バラマキ公共事業という目先の利益を求めて、

財政破綻というtail riskを取ってきた。

民主党では、それがバラマキ福祉になっただけだ。

つまり福島みずほ的モラルハザードは、日本の政治家に

(そして国民に)深く根ざしたもので、万年野党の場合はリスクを

まったく負わないので非対称性が明確に出るが、

与党はわかりにくいtail riskとしてごまかすだけの違いなのだ。

 

この無責任体質は、日本社会のムラ的な構造に根ざしているのかもしれない。

人々のリスクを共同体で吸収することは、農村では当然のシステムだ。

天候不順で作物ができないことはよくあるので、「自己責任」にすると

運の悪い人は餓死してしまう。

頼母子講のような長期的関係で相互扶助するしくみは、

グラミン銀行のように途上国では広く見られる。

        

こういう相互扶助システムは、母体が農村のような「小さな社会」なら

グラミン銀行のようにモニタリングがきくが、1億人以上の

「大きな社会」では因果関係が遠くなるので、際限なく問題を

先送りする結果になる。

そのtail riskが爆発すればわかるだろう――というのは楽観的で、

福島事故に見られるように、そのときは因果関係がわからないので、

別のヒステリーが起こってしまう。

 

みずほ銀行の事故も、経営陣が古いバッチ処理システムを延命して

問題を先送りしたことが原因だという。

システム更新のコストは大きいが、それによる収益の改善が

見えにくいため、システムダウンというtail riskを取ったわけだ。

これが「福島みずほ」症候群である。

 

 

 

 

           20115月 24日政権延命に手を貸す朝日新聞

   逃げ菅の本領発揮なのだ。

   先送りの専門家は逃げ足も速い。

   言い逃れで首相退陣の要求から必死で逃げ切り、原発廃止を言い出して、

人気取りに走り、自身のプライドなど打ち捨てて、ひたすら首相の座に

しがみついているように見えますね。

私ばかりでなくこう考える方は多いと思いますよ。

その上、批判すれば、民主党政権生みの親である朝日新聞が堂々と

反対キャンペーを張り、国民に真実を明かさないよう必死になるのです。

「この国のいく末を見たり」なのです。

新聞社は戦後からの脱却と言われながら、今も戦後を引きずり、反軍部、

反日本伝統、左翼礼賛の姿勢は治らないようだ。

国民をだますテクニックは朝日新聞、民主党、ともに似たような

やり方なのです。

「気をつけよう甘い言葉と暗い道」なのです。

朝日新聞は、「逃げ腰」菅直人首相の政権延命に手を貸し、

東日本大地震の被災者を犠牲にしようとしていると、いわれても

仕方ないようだ

 

板垣英憲 プロフィール

 

広島県呉市生まれ。中央大学法学部卒。海上自衛隊幹部候補生学校を経て

毎日新聞社入社。社会、政治、経済部記者を経て評論家となる。

著書128冊。http://www.a-eiken.com

 

◆朝日新聞は、東日本大地震の被災者の苦難を救うよりも、

菅直人首相の政権延命の方を優先したいらしい。

朝日新聞5月21日付け朝刊社説で「参院議長発言―危機の中で「倒閣」

の愚」という見出しをつけて、西岡武夫参院議長が読売新聞に寄稿した論文を

一蹴して、懸命に菅直人首相を庇い続けている。

 

   西岡武夫参院議長は、「6項目」に亘る疑問をぶっつけて菅直人首相を

批判している。

これらに対して、黙殺して、無批判に菅直人首相の政権延命を支持、

擁護しているばかりか、手を貸しているのだ。

被災者の苦難を救おうという気持ちが毛ほどでもあるのなら、

朝日新聞は、読売新聞に追随して、これまでの路線を大転換すべきである。 

           

◆西岡武夫参院議長の「6項目」に亘る疑問は、以下の通りであった。 

その1。首相は、なぜ、311日以降、直ちに「緊急事態法」をまとめ、

立法化を図らなかったのか。

多くの会議を作り、指揮命令系統を敢えて混乱させてきた。

これは、首相の責任を暖昧にして、決断を延ぱすための手法である。

 

   その2。原発事故は、国際社会の重大な関心事である。

首相が初動段階で、米軍の協力の申し出を断ったことが大きな

判断の誤りである。

現時点でも、事故の収束について、首相には、なんの展望もない。

 

   その3。首相が、被災された東日本の皆さんのために、今の時点で、

緊急になすべき事は、「8月上旬」などと言わず、避難所から仮設住宅、

公営住宅の空き部屋、賃貸住宅、とあらゆる手段を動員し、

被災された方々に用意することである。さらに、資金の手当て、

医療体制の整備が急務である。

 

   その4。首相の債務は、災害による破損物の処理である。

この分別は予想以上に大変で、梅雨入りを迎えて緊急の課題である。

さらに、新たな国土計画、都市計画、農林、水産業、中小零細企業再建の

青写真、新たな教育環境の創造等々、期限を切って方向性をまず

明示すべきであった。 

    

   その5。居住の場所から避難を強いられておられる方々は勿論、

原発事故の収束に向かう状況について、固唾を呑んで見守っておられる

日本全国の皆さんに、正確で真実の情報を知らせるべきであった。

原発が、案の定、炉心溶融(メルトダウン)を起こしていたではないか。

この事実を、東電も首相も、知っていたのではないかという

疑いを持っている。

 

   その6。首相の政治手法は、すべてを先送りする、ということである。

この国難に当たっても、前段で指摘した課題のほとんどは、

期限を明示しなかった。

批判が高まって、慌てて新たな工程表を517日に発表したが、

予算の裏付けはない。大震災に対する施策も、原発事故の処理費用も、

新たな電力政策も、それらに要する財源は明らかではない。

朝日新聞は、これらの疑問について、マスメディアの責任として

菅直人首相を追及すべきであるにもかかわらず、

これを放棄しているばかりか、

疑問を突きつけた西岡武夫参院議長を非難している。

実におかしな新聞である。マスメディアとしての職務放棄と

言わざるを得ない。

    

   そのうえ、朝日新聞社説は、間違った見解を示している。

それは「そもそもいま首相の進退を論じている場合なのか。

危機のさなかには、足を引っ張るのではなく、力を合わせる。

そんな当たり前のことができない政治のありさまには、

うんざりしてしまう」という行だ。

菅直人首相は、民主党内を統率できず、むしろ「協力姿勢」の小沢一郎

元代表や鳩山由紀夫前首相らを排除して、自分の好きな政治家や

学者を集めて、独断専行している。

つまり、民主党内での熟議もせず、丁寧な説明も省いて、

事を進めている。

これがために経団連の米倉弘昌会長をして「菅直人首相の思考過程は

ブラックボックス」と言わしめたのである。

国民の間では、この「ブラックボックス」のなかで、

米国の圧力が働いているのではないかという疑惑さえ感じている。

つまりは、民主党の多数の政治家だけでなく、野党政治家が

「足を引っ張る」どころか、「力を合わせる」のを菅直人首相自自身が、

拒否しているというのが、実情なのだ。

悪く言えば、「ブラックボックス」のなかで、米国から強い圧力が加わり、

菅直人首相自自身が統治権ばかりか、主権さえも米国に売り渡しているのが、

バレるのを恐れているのではないかとも解釈できる。

朝日新聞は、この由々しき事態を解明して、天下に明らかにする責任がある。

     

◆朝日新聞社説が、無条件、無批判に菅直人首相の「政権延命」に手を貸し、

被災者を犠牲にする論調なのに対して、星浩編集委員は

「政治考」欄で「菅首相は続投を 復興へ全力疾走、が条件だ」と

やや良識あるところを示している。

「通常国会を大幅延長して『通年国会』とするぐらいの意気込みが

欠かせない。

全力疾走する気概を示すべきだ。

山積する懸案や野党の攻勢にひるむ首相なら、続投など無理な話だ」これは、

菅首相が「会期末6月22日」で通常国会を閉めることを示唆したことに、

相当失望していることを窺わせる。

 

本音部分では、「常に逃げ腰」の菅直人首相は退陣すべきであると

考えているように読める。

 

 

 

           20115月 23日支持率は上がるか、本当の国難がはじまる

   管総理の支持率が若干上がったそうである。浜岡原発を止めたからだ。

   止めたからもう原発は安全だといいたいのだろう。

   原発の安全など完全に期待してはいけないのが本当でしょう。

   安全でないから安全になるように最大限に努力することが求められる。

   しかし政治はこれを利用したのです。

   あたかももう安全であるとパーフォーマンス繰り返したのです。

   こんな汚い仕方では、原発を止めたデメリットが今から吹き出すでしょう。

   しかし管政権は知らぬ振りをするでしょう。

   一時の人気取りのために大きなことを犠牲にするやり方は、

民主党の常とう手段だが、責任回避すれば付けは国民に降りかかるのです。

欠陥内閣と揶揄されてきたことが現実になってきました。

 

 

 

菅総理が仕掛ける浜岡原発政局。福島原発の失敗や津波被災地から

国民の目をそらしリーダーシップを演出、支持率は上がるか、

本当の国難がはじまる

http://news.livedoor.com/article/detail/5539936/

土屋正忠 プロフィール

            

自民党所属/前衆議院議員

安倍内閣で、総務大臣政務官を務める。

 

政治家・菅直人の得意技は<反対や中止>であり、つくる人ではないことだ。

浜岡原発にやっと得意分野を見いだした。

総理が浜岡原発の津波対策をやるといえば、やるなと言う国民はいない。

しかし国民生活、とりわけ経済活動への様々な影響を考えて、

関係各方面へ十分な働きかけ方向を決めるのが、

<つくる政治>であり権限を与えられた責任者のつとめである。

 

菅総理はそのような手順を踏む考えも力もない。

第一手順を踏んでいたら鮮やかさがなくなってしまう、

後先考えずやればリーダーシップを示せる。

さすれば福島原発の初期対応の失敗による重大な放射能被害や、

津波に被災した人の生活再建や地域復興の遅れ等、

政権の無能力・人災から目をそらせる。

別の話題に意図的に焦点をずらして責任を回避する左翼的手法である。

            

浜岡原発政局の特徴は、国民の関心が原発の是非に集中して、

一時的に支持率が上がることである、40%程度行くのだろうか。

しかし問題は解決しない。被災地の皆さんは2ヶ月たった今も

ローソク生活をしている人もある。

また福島原発の被害は進行中であり、原発そのものも安定してない。

 

自民党は菅総理が仕掛けて来た浜岡原発政局に責任もって

対応しなければ国民の信頼を得られない。

 

1、浜岡原発の安全対策は自民党政権時代から着々と進めてきたことであり、

数年前に設計強度を300ガルから倍の600ガルに引き上げた。

この基準による耐震改修は費用が掛かりすぎるため、中部電力は

浜岡原発二炉を廃止し他は改修した。

 

2、福島原発の事故に学んで浜岡原発の津波対策を積極的に

取り組むことは必要だが、何の用意もなく総理の独断で行なうことは、

国民生活や経済活動に影響が大きすぎて混乱する。

決して建設的とは言えず政治的パフ―マンスだ。

そもそも菅総理は自らが主催して行なった浜岡原発の、

津波対策の防災演習すら記憶してなかったではないか。

             

3、浜岡原発も大事だが、福島原発の現在進行中の危機管理と、

津波で被災した人々の生活再建と地域の復興が最優先されなければらない.

菅政権の会議の乱発など対策の遅れ人災を徹底的に追求する。

 

 

 

          2011519日  西岡武夫参院議長 

西岡氏は民主党員であるが、政党人として長い間活躍されてきたかで、

市民運動上がりの管氏とは人生経験においても雲泥の差があるようだ。

政治家とは自分の政治信念を貫くことが必要で、

大衆迎合は慎まねばならないのです。

この点が老練な政治家とは違うようだ。

心に日本国の将来を憂い、日本の将来の発展を基礎に考えるような

政治姿勢がなければ、存在意義がありません。

管氏のように日本の改革の為に英国の政治スタイルをまねようとしても、

日本と英国とは民主主義の歴史が違うため、真似ようとしても

上手くいかない事は分かりきっていたことなのだが、改革を急ぐあまり、

アイデアを立ち上げては潰され、また思いつきで新しいことを

試みようとしては、上手く行かず引込め、結局、

何もしないような状態になっているのです。

これが民主党政権の渋滞原因なのです。

これでは後退のみで前へは進まず、国民がイライラするのは当たり前です。

早く管氏が政権を降りることが必要でしょう。

 

 

【単刀直言】

西岡武夫参院議長 サミット前に内閣不信任案を 国難で菅首相が

「最大不幸」

 

インタビューに答える西岡武夫参院議長(酒巻俊介撮影)

   東京電力福島第1原発事故への菅直人政権の対応には、

東日本大震災発生の翌日から不信を持っていましたが、

メルトダウン(全炉心溶融)が起きていたことなど、政府が当時、

秘密にしていたことがだんだん明らかになってきた。

十分で迅速な対応ができていないという前に、国民に本当のことを

教えていないのです。

 

   菅首相の政治手法は「こうする」とか「検討する」とか言うだけ。

「いつまでにやる」「いつからやる」というのをほとんど聞いたことがない。

すべてが先延ばし、先送りです。

これだけの国難の中で一国の最高責任者として、

国民に語るべきことを語っていないのは、首相としての

資質に欠けます。

          

   震災から2カ月が経過したのに大きなビジョンが示されていない。

復興構想会議に任せるのは大きな間違い。

ビジョンはやっぱり首相が決めなければいけません。

ビジョンなしに、平成23年度第2次補正予算案は組めないでしょう? 

政権延命のため、やるべきことをやらずにずるずると来ている。

国会を延長しないというのは、野党が言うように明らかな延命策です。

菅政権はもうここら辺が限度ではないでしょうか。

「『急流で馬を乗り換えるな』という言葉があるが、急流を渡れず

流されているのであれば、馬を乗り換えなければならない」と申し上げたが、

菅さんは急流を泳いでいない。

馬に乗っているのは国民全員ですよ。

このまま行けば菅さんと一緒に日本の国がおかしくなっちゃう。

 

   とにかく、菅さんはダメですからね。だいたい「最小不幸社会」なんて

スローガンはないですよ。

不幸を前提にしているわけでしょ? 

あれに菅さんの政治姿勢が象徴されているんじゃないですか。

「戦後最大の国難に菅さんが首相でいることが最大の不幸だ」と

言われているそうですが、その通りでしょうね。

        

   ただ、辞める前に私が「後」をどうしたらいいかを言ったら戦(いくさ)に

ならない。それは自民党さんも、民主党の心ある人も考えているでしょう。

とにかく、みんなで船(ふな)縁(べり)をたたいて、

一斉に「辞めろ」といわなきゃだめですよ。

 

   国会議員は自分を一度、捨てなきゃだめです。

民主党議員も、次の選挙がどうなるかとか、今のポストがどうなるかと

いうんじゃなくて、今の日本をどうするかを考えるべきだ。

そうじゃなければ、政治家になった意味がないでしょう。

 

   小沢(一郎元民主党代表)さんが内閣不信任案への同調者を集めていると

さかんに報じられていますが、皆さんが小沢さんを特別な

存在にしているだけ。

です普通の国会議員なら、小沢さんのように考えるんじゃないですか。

参院での首相への問責決議案ですか? 閣僚と首相の問責決議は

ちょっと違うんです。

菅さんのことですから、可決でダメージは受けるだろうけど

居座りますわね。だから衆院での不信任案可決しかないんです。

        

   衆院で民主党が3分の2近くを占めている中で、

野党が不信任案の提出時期で悩むのは分かりますよ。

しかし、意思を示さなきゃいかんと思いますね。

会期末に不信任案を出したって何にもならないですよ。

それでは遅すぎます。

 

   政府の原発事故対応は世界各国の皆さんも見ている。

菅さんが5月26、27両日の主要国首脳会議(仏ドービル・サミット)に

行って、何を訴えるというんですか? 

やはりサミット前に不信任案を出すのが常道だと思いますよ。

菅さんがサミットの場で恥をかくというよりも、

世界から(底の浅さを)見透かされるのが嫌ですね。(原川貴郎)

 

 

 

 

           2011518 日元首相・中曽根康弘 場当たり的な「政治決断」

【転換への挑戦】

   中曽根康弘氏は1918年生まれだから、93歳になる。

   まだまだ若い者には負けない迫力と、頭脳明晰である。

   はたして私がそれまで生きたとしてもボケないでおられるかと思うと

怪物のような気がする。

やはり日々政治問題に憂慮し、日本の将来を憂えているからではないか!

   わたしも益々この「社長の独言」を周囲に巻き散らかし、

      健康維持したいものだ。

   彼も言っているが、管首相は目立ちたがり屋の、中身のない迷惑な方である。

   管氏はいつまでも辞めないつもりのようだが、8月までは

      もたないのではないか!

   中曽根氏も同じようなことを言っている。こうも無能な政治が続くことは

ありえない。

どんなに本人がへばりついても無理ですね。

新しい展開が開けないとこの国は破滅に追いやられますからね。

 

 

   菅直人首相は、6日に中部電力浜岡原子力発電所の全面停止を求め、

中部電力も3日後に応じた。10日にはエネルギー政策を

白紙に戻すとも表明した。

菅首相の「政治決断」に一応の支持と評価はするが、関係機関や与党の

了解を取る手続きは取ったのか。

原子力を含むエネルギー問題は手続きを慎重にすべき対象だ。

 

   浜岡原発の停止については、エネルギー政策上の原子力発電の意義を

明確にさせないままの応急手当て的な処置だったのではないか。

政府・与党の基本的姿勢が問われるだけに、「決断」は疑問を

持たせたと言わざるを得ない。

 

   東京電力福島第1原子力発電所の事故においても同様で、

事故をどう反省し、是正していくかという立場で関係者間で

協議していくべきものだ。

このままだと、政治史の上でみても、場当たり的な人気取りの

エネルギー政策に

終始したとの批判は免れないだろう。

           

   私の科学技術や原子力問題への関心のきっかけは、義父の地質学者から

日本のウラニウム埋蔵の可能性や核分裂理論を聞かされたことと、

広島に投下された原爆の雲を高松から見たことだった。

 

   昭和29年、ハーバード大のゼミに出席するため訪米した。

当時の米国は、アイゼンハワー大統領が「アトム・フォー・ピース」を

提唱して、原子力を軍用から平和利用に移行させる動きが出てきた。

日本が敗戦から立ち直るのにエネルギー問題は避けられない課題であり、

日本で原子力の平和利用を急ぎ進めなければならないと判断した。

 

   炉の見学などを通じて、このようにやれば原子力も安全だという

確信を持つと、帰国後に同志を募って推進を始めた。その後、

社会党左派まで賛同する超党派の動きになり、議員立法で出した

原子力基本法は昭和30年に成立の運びとなった。

 

   日本のエネルギーは今後、風や波や太陽光など自然力への比重を

増していくだろうし、それは推進すべきだ。

しかし、効率性や日本の科学技術力などを考えると、

代わりのものを入手しない限りは原子力に頼らざるを得ないのではないか。

           

   今回の原発事故は、津波と地震による複合的な災難であり、

今までの想定を超えた問題だった。ここで反省すべきは、

「想定」を設定していいのかということだ。

人智による想定に自然は従わないとの立場から、

想定を超えた対策を練り直していく必要がある。

新設の原発を海辺に築くのは、もはや難しい。

いかに防潮堤を高くしても、津波が乗り越えることはないという

保証はないからだ。

いかなる津波も届かないという安全な場所に設置する

くらいの基準を作らないといけないだろう。

ある程度のコストをかけても、安全運転のためにはやむを得ない。

          

   ここにきて、菅政権は長期化するとの見方が出ているが、

私は続いても2、3カ月くらいだろうと思う。

原発の騒ぎが収まれば、政権には外交や他の内政の課題が

山積していることがわかり、菅首相の政治力への不信が

再び噴き出すからだ。

「ポスト菅がいない」のを理由にした延命にはくみしない。

野党の政権を倒す決心と、民主党内に鬱積している不満が、

内閣の延命を阻止するとみている。(なかそね やすひろ)

 

 

 

           20115月 17日 森喜朗元首相 内閣不信任案で

                      「政治空白」回避せよ

   森氏に言わせると、「ジレンマで歯がゆくて見ておれない」かもしれない。

   総理経験者として一段高いところから、鳥瞰図的にみていると

      日本のいく末が手に取るようにわかるのだろう。

   どうして彼の言うようにはならないのだろう。

   国民はかたずをのんで管氏の政治を見ているのです。

   しかし管氏ばかりか、彼を取り巻く人たちがここでしがみつかなければ、

次は何もなくなると、自分本位で常に考え、自己防衛の為に

何の政治的行動も起こさないのです。

東北地方ばかりではなく、日本全体に震災の影響が浸透して、

早く政治指導でその沈滞ムードを払しょくしてもらわないといけないのだが、

政治が一番遅れていて、時間ばかりが過ぎて行っているのです。

こんな世の中になるなんて、国民は想像しただろうか?

あおりにあおったマスコミも、経済が沈滞すると経営も思うように

ならないと今になってわかったと思うが、マスゴミに落ち果てて

しまってもう回復は難しいでしょう。

森氏の考え方を紹介します。

 

 

【単刀直言】

 

森喜朗元首相

   思えば村山富市元首相は偉かったな。阪神大震災で初動が悪かったと

ずいぶんマスコミにたたかれたけどそんなことなかった。

決断力もあった。

小里貞利さんをすぐに震災対策担当相に任命して現地で陣頭指揮を執らせ、

自分は首相官邸でドンと構えてね。

首相が被災地でパフォーマンスする必要なんてないんだよ。

被災者のみなさんに迷惑をかけるだけじゃないか。

 

   村山さんは就任直後の衆院本会議で自衛隊合憲と

日米安保堅持を明言したでしょ。

僕はすぐに官邸にお礼に行ったんだけど

「首相と社会党委員長とどちらが大事だ。聞くまでもないじゃろ」って。

立派だったよ。

            

   それと菅直人首相を比べちゃ失礼だけど。

歯がゆいよね。日本国の下落ですよ。内政も外交も…。

 

   民主党の人たちは個々を見ると個性もあり立派な人も多いんだよ。

でもチームワークがない。

まだ完全なチームになってないのに「何とか枠」で春の選抜に

出たって感じかな。

 

   平時ならそれなりにやっていっただろうけど、

東日本大震災という大アクシデントが起きたら政官民一体で

やらなきゃならんでしょう。

それを「政治主導」と言って役人をバカにして今頃になって

助けを求めてもね。会議をいっぱい作っても解決しませんよ。

 

   まあ、政治主導は多分に小沢一郎元代表の趣味があったのかな。

破壊の趣味。小選挙区制、二大政党、官僚の答弁禁止−。

理想は理想でいいんですよ。

でも彼のやってきたことはみんな裏目に出てるじゃない。

厳しい言い方だけど、今の内閣が存続すること自体が

「政治空白」なんですよ。

与野党含めて「菅さんじゃダメだ」って言ってるんでしょ。

だったら辞めてもらうのが一番となる。それならばどうするのか。

           

   自民党若手は参院で首相の問責決議をやろうと言ってるけど

菅さんが無視したらどうするの。

現に福田康夫、麻生太郎の両元首相も無視したじゃない。

それで震災関連法案を次々に出されたら参院は無視できますか。

「野党は何やってるんだ」になっちゃうよ。だから問責はベストじゃない。

 

   民主党の「総調和の会」がやっている両院議員総会での解任動議って

言うのもね…。「うちの会社は社長が悪い、製品が悪い」って社員が騒いで

世間はどう思うかな。あまりよい手とは思えないよね。

 

   僕は昭和50年代初頭の三木武夫首相時代の「三木降ろし」を

知っているからね。

辞める気のない首相を交代させるのは大変なんだよ。

しかも時間をかければそれこそ政治空白を生む。

さっとやることだ。わかりやすい方法でね。

      

   つまり内閣不信任案しかないでしょ。

平成23年度1次補正予算案は成立させる。

内容に問題はあるけど被災地のみなさんに迷惑をかけちゃいけないから

協力してもよい。

             

   その代わり、それが終わったら自民、公明両党が責任をもって

不信任案を出す。

5月末の仏ドービル・サミットもきちんとした人が首相になって行く方が

いいんじゃない。

「否決されたら信任されたことになる」と心配する人もいるけど、

その時はその時だ。それが民主主義のルールでしょ。

 

   まあ僕はいけるんじゃないかなと思っているけど、

少なくとも民主党にヒビは入る。

それは大きいよ。

自民党に選択の余地ができる。

もしかしたら参院もよりねじれる方向に変化するかも知れない。

だからやっぱり大きな変化を示す時だと思うよ。

 

   こんなこと言うと「小沢さんと組むのか」と勘ぐる人がいるけど

まったく別次元の話。

そもそも僕は何度も裏切られた人間だ。

大連立だって反対なんですよ。

前の大連立話では頼まれて小沢さんと福田さんの間に入ったけど

もう懲りた…。

        

   それに小沢さんは表舞台に出ようとは思ってませんよ。

言葉はよくないけど『座敷牢(ざしきろう)』のような立場に

置かれてるんだから。

若い人は「小沢さんは常に日の目を見ようとする」と

考えているかも知れないけど、そんな人ではない。

 

   内閣不信任案が可決されれば首相指名では自民党は

谷垣禎一総裁を当然推すことになる。

もしかしたらどの候補も過半数に届かないかもしれないね。

そうなりそうだったら与野党が真剣に協議して新しい首相を決めればいい。

1年間の期間限定で与野党みんなが話し合いのテーブルについて

震災復興策を進めていけばいいじゃない。

大震災の影響ですぐに解散はできない。

それに「1票の格差」訴訟で最高裁大法廷が「違憲状態」と

判決を下したでしょ。

選挙制度だって超党派で話し合わなければならないんだよ。

 

   とにかくもう政治空白は許されないんだからオールジャパンでやるしかない。

でないとわれわれは死んでも死にきれないよ。

 

(石橋文登、赤地真志帆)

 

 

 

 

 

           2011516 日 五十嵐徹 災害を生き抜く「日本人力」

   日本人の環境適応力は強いというのだろうか?

   日本人に限らず、世界中で激しい環境下でも自然をうまく利用して

生きている民族はたくさんいる。

日本という小さい島国に住み着いて日本民族はここでしか

生きられないと思い込み、

せっせ、せっせと環境に適応してきたのです。

その結果、地震、津波、台風、干ばつ、洪水というような自然災害に

天災と称して生活の中のリズムとして受け入れてきたのでした。

その結果、見事な連帯感と、回復力を付けてきました。

別に特別なことではないのです。

そうしなければ生きていけないだけのことだから、生きていくすべとして

進化してきたのでしょう。

日本人を特別に優秀な国民であると思っては見誤ることに

なるような気がします。

 

 

 

産経新聞

   東日本大震災の発生から数日後、東京で1人暮らしをしている

大学生の姪(めい)から無事を知らせるメールが届いた。

電話事情などから連絡が取れず気をもんでいただけに、

ひとまず安心はしたものの、聞けば、広島の友人宅に

“避難”しているという。

 

   原子力発電所の建屋が水素爆発で吹き飛んだ直後のことではあったが、

当時は何もそこまでしなくともと、すっかり呆(あき)れ、

過剰反応をたしなめもした。

 

   しかし、今となっては、姪の反応を笑ってばかりもいられない。

短期決着を目指した政府の対応は後手に回り続け、

事態収拾には長期戦必至の情勢になっているからだ。

            

   国民の不安はいやが上にも募る。

政府には無用な混乱を回避するためにも、なお一層の情報公開に

努めるのはもちろん、最悪のシナリオへの備えも含め、

事態打開に向けた対応策を正直に国民の前に示してほしい。

 

   さて、姪の話に戻る。

そもそも彼女を慌てさせた直接の引き金は、インターネットで見た

ドイツ発の報道だった。

 

   欧州でも、とりわけドイツは人々の原発への抵抗感が強い。

彼らにとって地震や津波による災害ですら想像を絶するのに、

原発事故といえば、チェルノブイリの大惨事が真っ先に重なるのも

理解できなくはない。

           

   これが日本在留外国人のパニック的な退避行動を誘い、

それを報じる海外メディアを通じて本国が反応する情報の拡大再生産に

つながった。

ドイツ留学の経験がある姪の反応からは、そんな経緯も容易に浮かんだ。

だが、一つだけいえるのは、どんな危機もいつかは収束に

向かうということだ。

政治のリーダーシップが見えない中でも、ひたすら日本人は

この危機に耐え、持ち前の互助精神で事態を切り抜けようとしている。

誰が組織するでもなく被災者支援のボランティアや

募金活動の輪が広がっている。支援物資を持ち寄る人々は後を絶たない。

 

   これを、あえて「日本人らしさ」というなら、それを支える大本は何なのか。

           

   司馬遼太郎の随筆集『歴史の中の日本』(中公文庫)に

「日本人の安直さ」という小品文がある。

            

   幕末に函館の警備を求められた津軽藩の話である。

厳しい財政下、100人以上の兵を送ったものの、翌年春を待たずして

半数以上が病気になり、何人かは死亡した。安普請の兵舎もさることながら、

同じ雪国だったことで北海道の厳冬を甘く見過ぎたからという。

 

   「春夏秋冬、四季がぐあいよくまわって」いる日本では、

息を詰めて辛抱すれば、いずれ春が来ると人々は思っている。

司馬は、それを「自虐をふくめた安直さ」と表現しつつも、

いかに過酷だろうと自然環境に耐えてしまう、日本人の適応力、

丈夫さに目を瞠(みは)るのである。

 

   災害大国といわれながら、この国が家屋構造はじめ生活様式を基本的に

変えず、生き延びてきた秘密には、こうした良い意味での楽観主義が

あるのは確かだ。

司馬は言外にそう述べたかったのではないか。(論説副委員長)

 

 

 

  

          20115月 13日まさに寝耳に水の菅総理の浜岡原発全

                面停止の要請。

   

     鈴木馨祐氏が言っていることが正論です。

   管首相のスタンドプレーの責任は大変重大な事なのです。

   首相はあらゆることの損益を秤にかけてどれが一番国民の利益と

なるかを選択すべきなのに、自分の利益となるかを選択したのです。

   あきれて言葉がありません。

原発を止めるのが一番手っ取り早く、明確なのだが、

   計画的にことを進めないといろんなところに支障が出るのです。

   止め方が重要だと言っているのです。

   何の展望も示さず、1箇所の原発を止めると、日本全国の原発も

停止する恐れがあります。

それは事故を恐れた所在地の自治体が停止を要求するからです。

その結果、日本全国が電力不足に見舞われ、日本の製造業は

立ちいかなるのです。

そうすると日本経済そのものが沈没するでしょう。

確かに原発事故は恐ろしいが、それをいかに利用していくかが

求められているのです。

恐怖心からすべて悪いと結論することは愚かなことです。

 

 

鈴木馨祐 プロフィール

 

自民党所属/前衆議院議員

小泉チルドレンの一人

http://news.livedoor.com/article/detail/5539645/

   これまで民主党政権もそれなりに震災対応で努力していると

受け止めて政権の批判を避けていた私にさえ、総理が政治主導の

演出のために思いつきでいたずらに不安をあおっているようにしか

見えません。

 

   確かに地震、津波の脅威に常にさらされている我が国のエネルギー政策を

どのように考えていくかは、政治が取り組んでいかねばならない

大きな課題です。

 

   まず第一に、今回の震災で明らかになった原発の持つリスク、

それから国民の安全・安心を守ることは政府の大きな責務です。

 

   その一方で、電力の安定供給、さらには安価な供給なくして

      日本経済の今後はあり得ません。

産業の空洞化をこれ以上深刻にしないためにも安価な電力の安定供給は

復興の最重要課題です。

           

   さらに、今の中東情勢、世界的な資源高騰の流れを見れば

(たとえば今の緩和的な金融環境で世界的な好景気の時期に

サウジの体制に変動があれば、原油はとてつもない水準に高騰する

可能性がある)、少なくとも当面は原子力発電は我が国のエネルギー供給に

とって不可欠です。

我が国の将来に責任を持つのもまた政治の責務なのです。

 

   あらゆることにおいて100%安全ということが有り得ない中で、

必要性とリスクの、あるいは他の選択肢との比較考量を行い、

その場しのぎでなく人気取りでもなく、たとえ一時的には

批判されようが長期的に見て一番妥当な決断を下すのが

政治の本当の責任です。

            

   原発については、今回の震災でいくつかのことが明らかになりました。

少なくともこれまでの基準で地震への備えはかなり高度な

安全レベルにあったこと、逆に津波についてはあまりにも

安全レベルが低かったこと。

そして、津波により事故が発生した状況にあっても綱渡り的状況では

ありますが、チェルノブイリとは、死者が出ていない、

あるいは放出された放射性物質のレベルといった点で

全く異なる状況にとどまっていることも冷静に受け止めねばなりません。

そして原発を停止しておけば安全ということでもないことも

明らかになりました。

 

   このような状況下でリスクと受益とのバランスを考えどこで

線を引くのか、そのことについてはまさに熟慮の上での決断が必要です。

 

   ユッケであれば、食べなくては生きていけないものではないわけで、

またリスクもただちに健康に影響を及ぼすわけで、

一切食べないという判断も可能です。

しかし、原発の問題はそれとは大きく異なります。

            

   そんな中、今日のようにいたずらに国民の不安をあおって政治主導で

原発の停止を命ずれば、結果として新たな風評被害すら生み出しかねない。

 

   総理大臣が「ただちに原発を止めねばならないほど

東海地震が切迫している」と全世界に向けて発信したことは、

我が国から一層ヒト・モノ・カネ・産業が逃げ出すことにも

つながりかねません。

また連鎖的に原発反対の風潮の中で少しでもリスクがあれば

閉鎖ということにでもなれば、完全な日本経済崩壊、

途上国レベルの生活水準への転落というシナリオへの

引き金ともなりかねません。

 

   今のところ、外国のメディアもマーケットも、グリーンピースが

喜んでいるくらいでまだあまり反応していませんが、

今後の動きを注視することが必要です。

すでにあるメディアでは"Quake expected"という部分が

小見出しになっています。

            

   そうした様々な意味で、まさに熟慮が必要な問題です。

リスクをゼロにというなら問題は単純ですが、エネルギー政策は、

ことの性質上リスクをゼロにすることは不可能で、

それとうまく付き合っていくことが求められます。

火力発電にしても、風力発電にしても水力発電にしても

リスクはゼロではありません。

また経済的な崩壊は、体感はしないかもしれませんが気が付いたら

取り返しがつかない、という事態も予想されます。

 

   明らかにその比較衡量をしていないように思われる

(少なくとも記者会見ではまったくそのような説明すらなかった)

今回の総理の決断、我が国の将来を考えたとき、本気で危惧せざるを

得ません。

 

   津波対策を突貫工事で東日本大震災直後から開始するといった

対策をとらないままに、停止要請というパフォーマンスに走った

今回の対応は明らかに異常です。 

    ( 鈴木馨祐氏)

 

 

 

          2011512日急流を渡れぬ「馬」は乗り換えよ

 

   やはりそうだったのか。

   管首相が辞めようとしないわけが分かった。

   存在そのものが郊外だと非難されても、どこ吹く風の民主党政権は、

自民党政権時の国民の声を気にする政治と、どこか違うと思っていたが、

これでようやく分かった。

   民主党は選挙に勝ったら、4年間は独裁政権を続けることができると

思っているらしいのです。

こんなひどい政権はこれまでに経験したことがないのだが、

国民はじっと4年間は我慢しなければならないのです。 

   一度やらせてみたらの甘い期待が、こんなしっぺ返しを国民は受ける羽目に

なったのです。

しかし当の首相本人も、民主党も全然気にしていないらしく、

4年間は政権を譲らない腹なのです。

甘い汁は吸い尽くさなければならないと思っているのでしょう。

「国滅びて民主党のみ生きる」

このようなことにだけはさせてはなりません。

国民よ・・・怒りを表せ!

民主党政権を打倒せよ!

 

 

 

産経新聞【正論】

 

高崎経済大学教授・八木秀次 急流を渡れぬ「馬」は乗り換えよ

 

   ≪独裁が許される「国会内閣制」≫

 

   4兆円規模の第1次補正予算は成立したが、復興に不可欠な第2次補正

予算成立の目途(めど)は立っていない。政界での「菅降ろし」の

動きは止(や)まず、経済界での政権支持はわずか2%

(産経新聞4月27日付)である。

 

   そんな中、菅直人首相は1日、参院予算委員会で、東日本大震災の

被災者向け仮設住宅建設に関して、「(8月中旬の)お盆までに、

私の内閣の責任で希望する全ての人が入れるように、

急がせて必ずやらせる」と明言した。

一般には「お盆までに入居」の部分が注目されたが、

首相がお盆まで辞めるつもりがないと明言したものでもある。

「菅降ろし」、どこ吹く風だ。

           

 確かに、最近の首相は目が泳ぎ、生気がない。

が、菅首相は辞めない。辞めるつもりは毛頭ない。

これは首相個人の性格によるものではない。

あまり指摘されないが、菅首相による奇妙な憲法理解とそれに伴う

権力観によるものと考えるべきだ。

 

   首相は昨年6月11日、国会での所信表明演説の冒頭で

「国会内閣制」という耳慣れない言葉を使った。「国会内閣制」は

首相が師と仰ぐ政治学者、松下圭一氏の造語

(『国会内閣制の基礎理論』など)

で、簡単にいえば衆院総選挙で多数派となった政党

(与党)は4年間の任期中、内閣を私物化してよいと国民から

白紙委任されたと理解しているということだ。

 

   このことを首相は自身の著書や国会で繰り返し主張してきた。

副総理時代の昨年3月16日には「議会制民主主義というのは、

期限を区切った、あるレベルの独裁を認めることだと思っている。

(中略)4年間なら4年間は一応まかせる」とまで発言している

(参院内閣委員会)。4年間は「独裁」を許されると理解しているのだ。

これは首相1人の見解ではない。

民主党の多くの政治家に共通した認識だ。

自衛隊の情報保全隊に自衛隊内での民間人を含めた政権批判を

監視させるなど、

自衛隊を民主党政権の私兵化している背景にもこのような理解がある。

           

   ≪菅流政治主導が復興を阻害する≫

 

   「政治主導」に異常な拘(こだわ)りを見せているのも、同じ事情がある。

とにかく官僚には任せない、判断させない。

政権政党が国政全般を仕切らなければならないと考えている。

首相は、山口二郎北海道大学教授が「なるべく本来の役所の行政ラインを

活用すべきです。役人にちゃんと仕事をさせることが必要です」と

助言した際、「本当はその種の政治任用のポストが必要なんだよな」と

応じたという(日経新聞3月31日付)。が、このことが

被災地での被害を拡大させている。

 

   岩手県の幹部は「省庁の政務三役に要望すると『分かりました』と

受けてくれるのに、実際には全く計画が動いていないケースも多い。

省庁の実務担当者と直接やりとりしたいのだが…」と嘆いている

(読売新聞4月12日付)。

            

   政務三役と官僚とでは人数も専門性の高低においても雲泥の差がある。

政治家は大きな方向性を示して後は実務家に任せ、

結果責任を取ればよいのだが、細部に至るまで彼らは「独裁」

しようとする。

少人数の素人集団による「政治主導」は政治空白そのものであり、

これが復旧・復興の阻害要因となっている。

 

   そもそも、菅首相は在日韓国人からの違法献金問題で辞任が

      秒読み段階だった。

そんな時、震災が起きたのだが、その後の対応もお粗末そのものだ。

首相の存在とその「政治主導」が被害を拡大させているのだ。

が、それでも首相は辞めようとしない。

≪区割り変更し解散に追い込め≫

 

   本来ならば解散・総選挙が求められるのだが、

厄介なことに3月23日、最高裁大法廷が現在の衆院小選挙区の区割りに

ついて一票の格差があり、違憲状態であるとの判決を出した。

区割りの変更が必要であり、それができないうちは総選挙の実施が

不可能ということだ。

これがまた、菅政権を延命させ復旧・復興を遅らせている。

           

   が、この状態を座視していいわけがない。野党は政府に対し、

区割りを行う衆議院議員選挙区画定審議会の審議を急がせ、

国会でも関係法規の改正をして、一日も早く総選挙を実施できるように

することが必要だ。

審議会には過去の中教審の例にも見られるように

合宿集中審議を求めてもよい。そうして野党と民主党の一部が協力して

衆院での内閣不信任案を可決し解散・総選挙に追い込むことだ。

総選挙の結果、落選中の実力ある政治家も復帰できるだろう。

 

   そして民間人の英知をも加えて本格的な東日本復興・救国内閣を

組織することだ。できれば「お盆までに」行いたい。

その頃なら被災地での選挙も可能だろう。遠いようだが、

それが本格的な復旧・復興に向けての一番の近道だ。

 

   西岡武夫参院議長は4月28日、「『急流で馬を乗り換えるな』という

言葉があるが、急流を渡れず流されているのであれば、

馬を乗り換えなければならない」と発言したというが、至言である。

(やぎ ひでつぐ)

 

 

 

 

           20115月 11日 日本を愛した米女性教師の「絆」継ぐ 

                       復興支援基金創設

   本当に心温まる話ではないか!

   津波で死んだ米国人教師の娘の為に復興支援基金をその父親が

      創設するなんて!

   やはり心の広い米国人だからできることです。

   心が穏やかなのです。

アメリカと同盟関係を結んでいてよかったと本当に思います。

これが中国だったらどうだったろうか?

賠償要求をすぐ突きつけるに相違ない。

相手を選んで付き合うことは個人的には大切だが、国と国とも相手を選んで

付き合わないととんでもないことになると思うよ。

米国の文化と日本の文化は大変違うが、日本人に流れている他人を思う心は

米国人にも通用するのです。

しかし中国人や韓国人やロシア人にはその心は通じない。

なぜか?

それは自分のことしか考えてない文化を持つ国だからです。

自分が中心で、他人はどうでもよいのです。

その集合体がそのような国家なのです。

国と国との付き合いも相手を見て付き合いましょう!

 

 

   

稲井幼稚園のクリスマス会に参加したテーラー・アンダーソンさん(24)

=昨年12月、石巻市

   東日本大震災では外国人も被災している。米国人で初めて身元が確認された

英語女性教師、テーラー・アンダーソンさん(24)は、

宮城県石巻市で亡くなった。

日本と日本人を愛し、生徒に慕われていたテーラーさん。

米国では父親が復興支援基金を創設し、テーラーさんが築いた日米の絆が

受け継がれようとしている。(会田聡)

 

   「3年生、卒業おめでとう!」。石巻市立稲井中には、テーラーさんが

卒業生約60人全員の名前を英語で手書きした模造紙が今も

廊下に張り出されている。

 

   3月11日、市内の小学校で授業を終えたときに地震が起きた。

大津波警報を受け、自宅のあった門脇町に向かう途中で津波に

巻き込まれたとみられる。

            

   震災翌日は稲井中の卒業式。吉田純一教頭は「休日なのに式に出席すると

言っていた。

思いやりが伝わってくる先生だった」と声を震わせる。

テーラーさんは米国バージニア州出身。

大学で日本文学を専攻、2008年に外国青年招致事業

(JETプログラム)で 来日した。

石巻市の小中学校で外国人指導助手として3月まで教壇に立ち、

8月に帰国予定だった。

同校で約2年間教わった杉山彩音(あやね)さん(14)は

「たくさん質問したけど、嫌な顔ひとつせず丁寧に教えてくれた。

壁を作らない性格で話しやすかった」と振り返る。

同校と隣接する稲井幼稚園では趣味のカメラで、園児たちとたくさんの

写真を撮った。

杉山さんの妹、大愛(だいあ)ちゃん(6)も「飛びつくと

ハグしてくれる」と 話し、みんなに好かれる存在だった。

             

   それだけに関係者の悲しみは深い。

市立万石浦(まんごくうら)小の相沢一夫校長は

「最後まで生きていると信じて、職員室の黒板に名前を残していた。

残念でならない」と語る。

3月20日に遺体が確認されると、同校には春休み中にもかかわらず、

テーラーさんの安否を確認する児童が数人訪れたという。

 

   だが、その悲しみを乗り越え、遺志を継ごうと、テーラーさんの父、

アンディ・アンダーソンさんらは3月23日、米国で復興支援基金を創設。

約10日間で5万ドル(約420万円)が集まり、

学校再建などに使われる見込み。

「交流が終わってしまうと思っていたが、テーラーさんの思いがつながった」

(吉田教頭)

             

   保育士を目指す杉山さんは「子供と気さくに話せるテーラー先生のように

なりたい」と涙をぬぐった。

 

 

 

 

       20115月 10 ソウル・黒田勝弘 「革命的変化いまだなし?」

 

  韓国という国は不思議だ。

  日本のこととなると競争意識をあらわにして目をむいて反日を語るのだ。

  一番近隣の国であるのだが、日本をことさらに刺激するのは

    兄弟喧嘩に似ている。

  弟が競争意識をむき出しにして、兄に食って掛かるのと同じなのだ。

  しかし食って掛かるほうが兄と思っているのだから、自意識過剰なのである。

日本は何とも思ってないことを、ことさらに目をむいて反抗するのだ。

  竹島の不法占拠の問題にしても、日本は奪還の為に軍事力を行使しようとは

思っていないのに、奪還に備えて軍事基地化を図り、

事あるごとに固有領土だと宣伝する。

竹島は戦後のどさくさに紛れて当時の韓国大統領が勝手に

李承晩ラインというのを日本海上に引きその中に含まれる竹島を

自国領としたものなのです。

韓国の横暴は目に余るものでした。そういう歴史的事実があるのです。

日本は平和的に解決しようとするが、虚勢をはって自国領土だと

言いふらすのです。

兄貴分の日本からすると、言わせておけばそのうち収まると思い、

ことさらには関心を示さないようにしているのだ。

兄弟喧嘩は骨肉の争いに発展するから、兄貴として広い心で接しているだけ

のことなのに、狭い心の弟は理解できないらしい。困ったものだ。

 

 

  東日本大震災に際し韓国での日本救援の募金活動や「日本がんばれ!」

キャンペーンはすごかった。反日大好きのマスコミがその先頭に

立ったのだから異例である。

これには日韓双方で驚きと感激の声が上がった。

 

  韓国在勤5度目という武藤正敏駐韓大使など「これはすごい!

 大変な変化だ!」と感極まっていた。

感謝のインタビューはもちろん各メディアを回って謝意を述べていたほどだ。

 

  そのころ学者や外交官、ジャーナリストなど日韓双方の識者による

セミナーがあった。

日本支援の盛り上がりが「革命的変化だ!」として話題になり、

日本の教科書検定結果の発表が直後に予定されていたため、

その影響が議論の焦点となった。

        

  その席で韓国の知日派学者が「日本はこの際、太っ腹な決断が

必要ではないか」という。

震災支援を機にせっかく対日親近感が広がってきているのだから、

日本はそれに応え検定結果発表を延ばすなり、教科書記述から

「竹島領有権」をはずすなり、韓国に思い切った配慮を

すべきではないかというのだ。

 

  そこで筆者(黒田)は「いや、必要なのは韓国側の太っ腹な

反応じゃないのか。

それがあれば革命的変化になるのだが」と反論した。

「震災で日本を支援しているのだから教科書・領土問題では譲れ」式に、

他の懸案とつなげた発想は韓国にとってもまずいのでは

ないかというわけだ。

 

  検定教科書は領土問題について日本の公式の立場を記述しているだけで、

それによって竹島(韓国名・独島)の韓国実効支配の現状が

直ちに変わるものではない。

だから今回は大騒ぎせず静かに対応してはどうかと述べたのだ。

しかし結果は相変わらず大騒ぎで、マスコミをはじめ世論には

「日本に裏切られた」といった論調が結構、見られた。

一部では救援募金中止もあった。

         

  武藤大使は韓国政府に呼び出されて厳重抗議され、反日団体の動きも

あって対外活動はしばらく自粛、自制という、いつものパターンの

繰り返しとなった。

 

  韓国政府はマスコミなど世論に押され今回も「断固たる対応」や

「実効支配強化策」を約束させられた。

今や武藤大使の当初の感激も後退した感じだ。

「韓国での革命的変化いまだし」である。

 

  しかし“革命的変化”というのは実は日本の方ですでに起きている。

広範な韓流ブームがそれだ。

        

  日本人は教科書・領土問題で反日があっても「それとこれとは別だ」と

自分の好みにしたがって平気で韓国に出かけるが、

韓国では反日が高調すると民間交流は中断され、日本への観光旅行も減る。

        

  筆者は大震災に関連し「この際、北方領土を日本に譲ってはどうか」と

報道したロシアの新聞をヒントに「日本は“沈没”の危機なのだから

韓国はこの際、(島を)日本に譲っては」とユーモラスに書いたところ

「“妄言製造機”クロダがまた妄言!」と激しく非難され、脅迫が相次いだ。

      黒田勝弘氏

 

 

 

 

       201159 日 田んぼ、塩害と自粛 「おれの代で終わりだべか」

  津波で職や仕事場を奪われた人はどんな思いに駆られているのか?

  再起しようにも何もないのだ。

  会社もない、船もない、田んぼもない。

  作付できるようになるには相当時間が掛かるだろう。

  元の状態になるには何年かかるか?

  会社を再開できるまで会社が持つか?

  様々な不安を抱えながら東日本の災害地は毎日毎日明け暮れているのです。

  遅々として進まない災害復興。

  今回は関西大地震の時と違い、災害規模の大きさもさることながら、

取り組む政府の姿勢もずいぶん違うのです。

災害が起きた時期が不幸なのか、何事も経験不足の民主党政権時に起きたため

国民が運が悪いのか?

政権はパニック状態で、何をやったらいいのかわからず、

ただおろおろするばかり。

会議、会議で喧々諤々話し合いをしているだけで前に進まないのです。

すなわちリーダーシップがない首相のもとで、ただ自分の政権延命の為に、

パーフォーマンスだけが目立つばかりで、実行が伴わないため、

国民はイライラするばかりなのです。

政治が悪いだけでは済まないのです。

日本の構造そのものの修正が求められているとしか思えません。

民主党政権を支持した国民の心の改革。

民主党政権誕生の為に報道で国民をあおったマスコミ。

事なかれ主義で、自分たちの取り分だけを増やしたい役人。

儲けること以外には関心がない国民。

道徳を忘れた経営者。

過度の大衆迎合政治を標榜する政治家。

学閥で自分の領域だけを大事にする学者。

病気の克服よりソロバンが上手になりたい医者。

社会の矛盾が噴き出しているのです。

それは戦後の自由主義絶対主義の勃興で、自分のことしか考えない

風潮が席巻し、

思いやりによる暖かい社会を作ってこなかった社会のリーダーたちへの

警告なのです。

この災害が忘れた日本の良き伝統を思い起こし、社会構造そのものを改革する

きっかけになるのなら、大災害を期に災害復興の名のもとに莫大な

金額をつぎ込むこともいいことになるでしょう。

 

 

「おれの田んぼが……」。斎藤正一さんは自分の水田の前で言葉を失った

=22日、

宮城県亘理町、鈴木写す

 

内陸の塩害、自粛の水田の位置

  東日本大震災の津波は、丹精込めて耕してきた水田を一気にのみ込んだ。

    海水につかった田んぼが塩害で使えなくなっただけでなく、

    浸水を免れたのに、下流のがれき除去作業などへの影響を考慮して水を

    張れない田んぼも。「どうやって生きていけというのか」。

    農家は途方に暮れる。

 

  海岸から2キロほど離れた宮城県亘理(わたり)町吉田の田んぼには、

    今も茶色い海水がよどむ。乗用車、瓦ぶきの屋根、海べりから流されてきた

     松の木などが散らばる。

 

  「おれの田んぼに津波が来るのをあそこから見てるしかなかったんだ」。

     50メートルほど離れた町役場支所の屋上を指さしながら、

     専業農家の斎藤正一さん(65)はため息をつく。

      

  町内に点々と計2.9ヘクタールの田んぼを持つ。

    イチゴが収入の主役になったが、先祖から代々受け継いだ米から

    離れられなかった。

 

  「津波が来る。早く逃げれ」。あの日、海から500メートルほどしか離れていない集落で、区長の斎藤さんは住民に声をかけて回った。

 

  地震から40分ほど後、支所で妻(65)とも落ち合えた。

    そこに津波がきた。2日後に助け出されたが、夫妻は高校の体育館で

    避難生活を強いられている。

 

  自宅は津波で全壊。倉庫は跡形なく消え、トラクターやトラック、

    コンバイン、そして、種もみも流された。自分の田んぼは9割以上が

    海水につかった。完全に塩抜きをするには4〜5年かかると考えている。

 

  「そのころは70歳だあ。まだ百姓をやる気力が残っているかな。

    10歳若かったら絶対に米を作ってみせるんだけどなあ」

         

  自分が主役の米作りは今年まで。来年からは長男(39)にすべてを

    託そうと思っていた。その長男は仙台で仕事を探している。

       

  「息子にまた米を作れとは強制できないわな。おれの代で終わりだべか」

津波の直接の被害を免れた内陸部にも、田植え準備の「自粛」を余儀なく

されている地域が広がる。

 

  「ここは海水も入ってない。それなのに米を作っちゃだめだってよ」。

     同県名取市下余田の小関幸一さん(75)がうめいた。

 

  太平洋から5キロほど離れた2.5ヘクタールの田んぼは「無傷」だ。

    しかし3月末、名取市と南隣の同県岩沼市の農業団体や行政でつくる

    水田農業推進協議会から、作付けを控えるよう通知を受けた。

 

  津波で両市の沿岸部にある五つの排水機場が破壊された。

    低地の水をポンプでかき出すことができず、内陸で作付けをすれば、

    排水路を伝って沿岸部に水が流れ、遺体捜索やがれき撤去を妨げる――。

    小関さんを含む農家250戸ほどに協議会は説明した。

       

  麦や大豆などへの転作を勧められたが、小関さんは「口では簡単だ」と

    苦笑する。「大豆を作るにしても機具をそろえるのに金がかかる。

    麦は収穫時期がずれるから、簡単に稲作へ戻せなくなる」

       

  米が作れなくなった田んぼ。時折、側溝にたまった泥をかき出しに

    足を向ける。「手入れしとかないと使えなくなるから」。

     来年こそ米を、という意気込みを消さないように。

 

 いま気がかりなのは、自粛したら国が補償してくれるかどうかだ。

  塩害の田んぼだけが対象になれば、同じ「被害者」であるはずの

  自分は枠から外される。

 

  「残った人だって、生きていかなきゃいかんのにな。

     これじゃあ農家はみんなつぶれていく」(鈴木剛志、小林豪)

 

 

 

       201156 日 日本よ 石原慎太郎 国家再生のために

  石原慎太郎氏は怒っているのです。

  東京都が計画停電を受けるようになり、経済の根本問題を考えざる

    を得ないところに 来ているからです。

戦後の無秩序な経済発展を自由の名のもとに許してきた日本政府は

ここにきて曲がり角に来ていることを示しています。

戦後の復興の為に日本的精神秩序をおろそかにしてきた報いが

来ているように思われます。

戦前が秩序正しくてよかったとは言わないが、日本人が本来持っている美徳は

復活すべきなのです。自由の本家のアメリカは自由と同じほど義務も

大事にするのです。

国家を守る義務、納税の義務、他人を大事にする義務、奉仕の義務。

これらの義務を伴う自由を守るために命を懸けるのです。

日本ではどうであろうか?

自由を謳歌するのはいいが、肝心の義務は放り投げて知らぬ顔では

ないだろうか?

戦後失った日本人が有史以来築き上げてきた日本人としての道徳観念を

美意識とする習慣を再構築しなければならない。

幸いにも今回の東日本大災害で住民が見せた秩序ある避難生活には

日本人としての道徳観念が生きていたのです。

そのことを石原氏は称賛し、道徳再構築の必要性を示していると思います。

 

 

 

 

 「日本よ!」、と天が呼びかける声が聞こえるような気がする。

私たちは今回の東日本大震災をどう受け止めるべきなのだろうか。

この出来事を国家覚醒の大きなきっかけとして捉えなければ、

この未曽有の犠牲が報いられることはあり得まい。

 

  私は被災地への東京としての協力のために二度東北へ赴いたが、

自分の足で踏みこんで眺めた被災現地の状況はまさに地獄絵だった。

かつて講演のために訪れたこともある気仙沼の港町は、

果てしなくつづく瓦礫の中に炎上した重油の残滓と死臭のただよう、

天変地異のもたらした異形の世界に変わりはてていた。

 

  遠洋漁業のための数百トンの巨きな漁船たちは津波に乗って町を襲い、

建物をなぎ倒して町並みの奥に転覆していた。

私が出会ったある水産加工業者は、自分の家と工場のある建物に

向かって突っ込んできた巨大な漁船が、間一髪家からそれて、

斜め後ろのさらに大きな建物を一瞬にしてなぎ倒して過ぎるのを建物の屋上から

固唾をのんで見守った恐怖を語っていたが、何に例えようもない

光景だったろう。

それは彼だけではなく被災したすべての人々がそれぞれ味わわされたことに

違いない。

     

  加えてこの国の経済産業を支えてきた原子力発電が、その存在意義の

是非についての危うさに晒されている。

佐伯啓思氏が本紙に記していたが、この日本に二つの原爆を投下し瞬時にして

数十万もの非戦闘員を殺戮(さつりく)したアメリカが開発した軽水炉を

拝受してきた日本が、それのもたらすエネルギーに依って経済発展もとげ、

アメリカ的価値、例えば彼等が主唱する市場原理主義をも

疑うことなく取り入れ、

それによる収奪に甘んじてきたこの国を突然災害が襲い、

従来の衰運に拍車をかけようとしているという、苦い構造。

 

  享受してきた平和と安寧なるものが危機に晒されている今、

被った被害の復元に努めるだけではなしに、私たちはもっと根源的なものへの

反省と修復を志すべき時に至ったのではなかろうか。

それは国家存立のために絶対必要な国防という要因に関する安易な他力本願や、

そのすり替えに享受してきた薄っぺらな繁栄、そしてそれを促進してやまない

我欲、物欲、金銭欲、性欲の氾濫と、それにおもねり続けてきた政治の安易な

ポピュリズムを淘汰(とうた)する決心をしなければ、この国の真の復興、

復活などありはしまい。

    

  自分を産み育ててくれた父親の弔いもせずに三十年も放置してミイラ化させ、

その年金を詐取してはばからなかった家族なるものはこの日本以外には

存在し得ぬ人種に違いない。

多くの日本人の芯における堕落をこれほど象徴した事例を私は知らない。

あの事件が発覚した前後にテレビで見たアフリカ象に関する番組では

一族の長老の死に臨んで一頭々々子象までが長い鼻で死骸に触れて別れを

告げる象たちの姿が映しだされていたが、畜生ですら行う親族への弔いも

せずに放置する者たちに人間としてのいかなる資格があるというのだろうか。

 

  今回の大災害からの復興には現地の被災者たちだけではとてもかなわぬ、

国民全体での協力が不可欠に違いない。

それは端的に、国民一人々々が自らの我欲をこらえて節制することだ。

それによって国民の誰しもが人生の中での堪え性、耐性をとりもどし、

ひいては国家そのものが耐性をとりもどし、国家としての品格と存在感を

示すことが出来るようになるはずだ。

    

  原発の事故は当然節電を強いることになるだろうが、従来我々が享受してきた

生活の中で実は不要な電力の消費は多々あるはずだ。

たとえば町中に乱立している自動販売機の消費電力は二十六万キロワットと

膨大なものだし、日中からにぎわっているパチンコ店の消費電力も

八十四万キロワットと、合わせれば百万キロワットを上回る電力は

福島第1原発1号機の二基分以上だ。

自販機協会の幹部はテレビで、我々は電力を消費はしているが

浪費はしていないと嘯(うそぶ)いていたが、業界そのものの存在意義が

とわれているのに、治安の良さもあってだろうが、町中いたるところに

自動販売機が乱立している国など世界のどこにもありはしない。

 

  自動販売機からの清涼飲料水の供給は他に代えられるし、

パチンコの営業は電力消費のピーク時から変えて深夜にでもしたらいい。

ちなみに在日韓国人に経営者の多いパチンコ業界が母国の韓国に

このゲームを持ちこんだら、韓国の当局はこれが流行すると国力の低下に繋(

つな)がりかねぬと、かの地では禁止してしまった。

    

  国家の産業、経済は複合的に運営されるもので、業種の社会全体にとっての

優劣は自ずとあり得よう。

有事の際それを裁断するのが政府であって、かつてオイルショックの

際行われた国民の消費への政令による具体的な指導を、

今の政権がなぜ行わないのか理解に苦しむ。

ただ電力消費の何十パーセント削減などという抽象的な指導で

ことは動きはしない。

我々が今までなじんで来た生活の様式を、反省とともに具体的に

変えていくことこそが、今この事態から国を救い立ち直らせていくよすがに

なるはずなのだ。

国家の最高権威たる政府が歴史的自覚の上に、明確、具体的な政令を

発してことに当たるべきなのだが、一体何に遠慮しているのだろうか。

政府による正当な権限の行使は決して専制でありはしない。

強い指導力の表示があってこそ国民は安心してそれに従うのだ。

   

  天は今、国家再生のためにこの民族が甘えを捨て、己を抑制することで

従来の資質を発揮することを命じているのだと思う。

被災した現地で、刻苦しながら立ち上がろうとしている同胞の姿こそが

その範を示してくれているではないか。

 

 

 

 

 

           201152日  かわいそうな被災者」という勝手なイメージを

    押しつけてはいけない @

 

   香山リカ氏は精神科医らしく心理分析をしています。

   なるほどとうなずける部分があります。

   「被災者が一日で人格が変わり、すべて善良な人になるわけではない」という

指摘は私たちが気づかない側面です。

まさにその通りと思います。

被災者にはいろんな方がおられ、一人ひとり被害の状況もまちまちで、

悲しみや苦しみもまちまちであるということです。

だから励ますのはいいけど、受け止め方に差があるのも事実です。

「かわいそうだから募金する」

「かわいそうだからボランティアする」

色々理由があって被災者への心を表すが、決して押し付けてはいけない。

募金をほしがっているわけでもないし、ボランティアを

ほしがっているわけでもないからです。

受けるほうは、いただけたら助かるし、感謝もしますが、

与えるほうは、自分が災害を受けた時を想像し、すこしの奉仕をする思いで

いいのです。そこにほのかないたわりと真心が感じられて

温かい気持ちになるはずです。

相互扶助の精神です。

これが良いですね。

 

 

    香山リカ [精神科医、立教大学現代心理学部教授]

忘れ去られた被災者たち

   ちょうど仙台空港が再開した日に、取材で再び被災地を訪れました。

 

   新聞やテレビは、空路の再開を機に、復興ムードの論調へ大きく

転換したような気がします。

しかし、被災地の方たちの心の問題は、目に見える復興とはズレが

生じていると感じました。

             

   仙台空港近辺には、いくつかの小さな町があります。

町の人たちは、空港が再開してもらわないと物資が来ないので、

その必要性を十分に理解しています。

ただ、空港の再開を最優先したために、人手と重機はすべて空港に

持っていかれたといいます。

近辺の小さな町には、空港の再開とは裏腹に、復興が手つかずのまま

放置されているという皮肉な現実がありました。

           

   前回、震災から十日あまりの被災地を訪れたとき、津波の被害が

大きかった地域のそばでお菓子屋さんとお寿司屋さんが営業していました。

今回はそこへ立ち寄りましたが、お客さんはほとんどいません。

 

   聞くと、震災の直後、尋常ならざる事態のなかで、お寿司屋さんは店に

残っていたすべての材料を使って大量の稲荷ずしを作ったといいます。

お菓子屋さんは、停電で機械を動かすことができなかったので、

手作業でできる範囲でお菓子を作ったそうです。

           

   「お互いさまだからね」

 

   そう言って、お寿司屋さんもお菓子屋さんも被災者に無料で配りました。

ところが、時間がたって訪れたのは、お客さんが来ないという現実でした。

だからといって、その方たちが「あんなことするんじゃなかった」と

仰っているわけではありません。

ただ、被災地の外から支援に来る人や企業はクローズアップされても、

地元で支援をする商店や企業のことが語られていません。

むしろ、家屋も社屋も工場も被害から免れたため保障が受けられず、

材料が入らない、お客さんが来ないという三重苦に喘いでいます。

 

   空港が再開した、仮設住宅の建設が始まったというニュースが入ると、

被災地以外の人は復興が始まったと解釈すると思います。

しかし現地に入ると、被災者にはそれぞれの事情があり、

被災地と被災地の外との温度差はかなりあるように思えました。

被災地は復興の段階に入ったなどと、軽々には言えないのです。

            

「支援」は被災者のためというより

自分のためにやるもの

   今回の訪問で強く感じたのは、被災地には人の数だけ問題が

      あるということです。家も家族も仕事も失った人もいれば、

      家族は無事で一緒に避難所生活をしている人、また被災から

      逃れた家で暮らしている人もいます。被害の情況もまちまちであれば、

      負った悲しみや苦しみへの思いも人それぞれです。

      それをあたかも、被災地にいる人がすべて同じような苦しみに

      喘いでいるかのように、一様に「頑張ろう」と言われても、

      それぞれの被災者の方のこころに届くのだろうか。そんな疑問を感じます。

 

   東京に限らず、いろいろなところでチャリティーイベントが開かれています。

            

   「いま自分にできることをやる」

        

   その意義はよくわかりますし、イベントに来ている人や、

      壇上に立つ人の善意を疑うつもりは毛頭ありません。しかし、

      それは被災地のそれぞれの人の事情とはまったく関係のないところで

       行われていることを自覚することは大切でしょう。

 

   例えば「私の歌を聞いてください」とYouTubeで自作の歌を流す。

      もしかしたら被災地に届いて癒される人がいるかもしれません。

      何かをせずにはいられないという気持ちもわかります。

ただ、被災地の人を想って何かをするのは、基本的に

自分のためであること。いてもたってもいられなくなる。

これはきっと被災地の人に役立つはずだ。その善意の思い込みは、

 

それぞれの方々に必ずしも合わないこともあり、善意の押し付けに

なってしまいます。このことに気がつかないと「やってあげているのに」と

恩着せがましくなってしまう恐れがあります。

             

被災地にいる人を

ステレオタイプで見てしまう

   まだそれほど多くはありませんが、ネット上で被災者に対する批判が

      見られるようになってきました。被災者がいま欲しい物を要求しただけで

      「何でももらおうとする」「要求が多い」というのです。

 

   その被災者は、聞かれたから答えただけでしょう。

 

   逆に、人をムカッとさせるようなことを言う被災者がいるのも事実です。

 

   しかしこれは考えてみれば、ごく当たり前のことなのです。

      被災地にいた人は、全員が人格にすぐれた人であるはずはありません。

      もともと図々しい人も、だらしない人も、人に素直に対応できない人も、

      意地悪な人も打算的な人もいるはずです。そのような人がたまたま

      被災したことで、それまでの人格がすべて一新され、

      純粋で善良な人に変わることなどあり得ないのです。

      前回書いたように、人は急に変らないものです。・・・・・次回へ続く

 

 

 

 

 

      

 

 

 

           

        

 

       

         

            

   

 

 

    

          

 

         

   

  

        

 

 

 

          

 

 

      

      

       

 

 

 

 

 

 

           

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

   

         

 

    

   

   

           

  

   

         

           

   

             

   

 

   

   

 

 

 

 

        

       

 

             

   

   

 

 

 

     

        

 

 

       

         

  

         

 

 

   

         

   

              

         

          

         

         

          

 

      

       

          

  

       

       

 

 

 

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